ビジネスの世界ではよく「稼ぐ額」で格付けされる。
特にアフィリエイトの世界では、
自分より稼ぐ額が多い人=優れている人
自分より稼ぐ額が少ない人=劣っている人
と判断されることが多い。
各ASPもランク分けしているから、
余計に判断される。
実際、私もこのように判断することがある。
例えば、
アフィリエイト関係のブログを見る時、
その人が稼いでいる額を気にしてしまう。
嘘か本当かも分からないプロフィール画面に目がいき、
「この人は私より稼いでいるから、いい情報を提供しているだろう。」
「この人は私より稼いでいないから、見るべき情報はないだろう。」
と勝手に判断してしまう。
どうしてもこの考え方から抜けられない。
サラリーマンの方々でも、
年収の高さで相手を判断することもあると思う。
稼いでいる額で判断することはいけないことなのか?
これは難しい疑問だ。
「市場に価値を提供できているからこそ、
それに見合う収益を得ることができている。」
たぶんこの考え方は間違っていない。
なぜなら、
「何の価値も提供できていない時は、
何の収益も得られていないことが多い」からだ。
だから、
【たくさん稼いでいる人】
=市場に価値をたくさん提供している人
=スゴイ人
=話を聞く価値がある
という考えにたどり着くのは、当然と言えば当然だ。
これは、
「高い物=良い物」「学歴が高い=頭のいい人」
と考えてしまうのと同じ原理だろう。
この原理ついて、
かの名著「影響力の武器」では「カチッ・サー」と表現されている。
「カチッ・サー」は、
ある情報の断片だけで、全てを判断してしまう状態だ。
例えば、
「たくさん人が並んでいる店=おいしい店」
と思ってしまう状態。
私達はひとつひとつの情報を精査している暇はないから、
簡単な判断基準がほしい。
だから、
アフィリエイトの場合は簡単な判断基準として、
「自分より多く稼いでるかどうか?」を使う。
多くの場合、この判断基準は間違っていない。
実際、自分より収益の多い人の情報は、
参考になることも多い。
しかし、この判断基準が暴走してしまうこともある。
それは、
「自分より稼いでいる =自分より優れた人間」
「自分より稼いでいない=自分より劣っている人間」
と判断してしまう時だ。
「稼いでいる額」という判断基準の暴走
・判断基準「自分より稼いでいる」の暴走
自分より稼いでいる人に対して、
「すべてにおいて、自分より優れている」と思った時は赤信号だ。
はっきりいって危ない。
なぜ危ないのか?
それは、稼いでいる人の言うことを【盲信】してしまうから。
言い換えるなら、変な宗教の
熱狂的な信者状態になってしまうようなもの。
教祖様の言うことなすことすべてに対して、
「そうだったんですね!勉強になりました!」と
何も考えずに信じてしまう状態。
もちろん、
教祖様が本当に優秀で信頼できる人ならば、
特に大きな問題にはならないと思う。
むしろ盲信することで、大きく成長できることもあるだろう。
しかし、
教祖様が搾取するだけの詐欺師や守銭奴だったら…?
骨までしゃぶりつくされるだけで何も得られない。
残るのは残高が大きく減った銀行口座だけだ。
・判断基準「自分より稼いでいない」の暴走
こっちの暴走は、
相手を見下してしまうことに問題がある。
自分より稼いでいないから…
・相手の話は聞く必要がない。
・相手の情報に価値がない。
・相手はなんとなく自分より劣っている気がする
そんな風に思ってしまうのが問題だ。
自分より稼いでいないからと言って、
その相手が人間的に劣っているということは絶対ない。
もしかしたら、
自分より運動神経が良いかもしれないし、
自分より頭の回転が速いかもしれないし、
自分より周りから信頼されているかもしれないし、
自分より社会的に貢献しているかもしれないし、
自分より・・・かもしれない。
つまり、
自分がその相手より「今の稼ぐ額」が勝っているだけに過ぎない。
ただそれだけ。
だだそれだけなのに、
「自分より稼いでいない」という判断基準が暴走し、
「自分より全てにおいて劣っている」と思ってしまう。
いやいや、そんなことはないよ。
なんて思っていても、
「月収10万円のフリーター」と聞いただけで、
見下してしまうだろう。
もしかしたら、
今は司法試験の勉強をしていて、
5年後には弁護士になっているかもしれないのに…。
じゃあ、どうすればいいのか?
一番最初の
自分より稼ぐ額が多い人=優れている人
自分より稼ぐ額が少ない人=劣っている人
この考え方を完全に無くすことはムリだろう。
だから、こうすればいいんじゃないか?と思う。
「アフィリエイトで自分より稼ぐ額が多い人
=アフィリエイトでは、自分より優れているっぽい人」
「アフィリエイトで自分より稼ぐ額が少ない人
=アフィリエイトでは、自分より劣っているっぽい人」
これは、
・ジャンルを特定すること(アフィリエイトでは、)
・遊びを持たすこと(っぽい人)
に意味がある。
アフィリエイトでは優れているけど、
コミュニケーション能力は劣っている。
アフィリエイトでは劣っているけど、
コミュニケーション能力は優れている。
こんな感じでジャンルを特定して考えれば、
【盲信】することもないし、【見下す】こともないと思う。
さらに、
「~っぽい」と遊びを持たすことで、
「ある程度は判断するけど、完璧には判断しない。」
ことができるようになる。
これも【盲信】【見下し】の防止につながると思う。
あの人はいっぱい稼いでるから、
きっと提供する情報も参考になるんだろうなぁ~。
あの人はあんまり稼いでいないから、
きっと提供する情報も参考にならないんだろうなぁ~。
ぐらいの気持ち。
遊びを持たすことで、
【勝手な決め付け】を回避するイメージだ。